ワケのわからなさを面白がるということ

 
 8月、とてつもないギリギリメンタルで生き延びた。
 なんでそんなにしんどかったんだろう?って思ったら、「夏休みが短すぎた」ということのダメージに尽きる。たぶん。
 メンタルやられてる子どもたち3人を、ハラハラハラハラ見守ったりお世話したり、なだめたりすかしたり、怒ったり、暴れられたり、あまりのことに号泣しながら「もうこの子を育てる自信がないぃぃぃぃ」って泣きわめきながら自転車をかっ飛ばしてスーパーに走ったりなど…(スーパーに行くと気持ちが落ち着くタイプ)。
 所沢市の街道で、涙と鼻水にまみれて自転車で疾走してる真っ赤な顔の中年女性を見かけたらそれが私です。
 なんというか…、本当に、本当に「うちの子どもたち、わけがわからないよ!!!!」って気持ちで内臓がパンパンだった。わけがわからなさすぎて悪夢を見たり。
 特に末っ子の小3女子はものすごくて、私が大人げなくカッとなって「正直、八つ当たりでした」みたいなものをうっかりぶつけてしまおうものなら、10倍にして返してくる容赦のなさ。普通に泣いちゃう。
 しかもね、この末っ子ね、日曜日の夜遅くに足の指を骨折したわけですよ(お兄ちゃんを蹴ろうとして家具にぶつけて折った)。
 そんな状態で、足指を固定して安静にしなければいけない状態なのに、バランスボールを使って反動で逆立ちをしたりしてて、しかもその逆立ちが「きれいな直立」、なんらかの競技だったら高得点だね!みたいなやつで、私は台所で「ギャアアアアア!ゴルァァアアア」って巻き舌で叫んだ。
 そしたら、「あっハイ…サーセンした~」みたいな、やる気のないバイトみたいな反応…!!なに?注意した私がおかしいの?
 意味がわからなさ過ぎて泣いた。
 …っていう、ここのところ「子どもたちがわけわからない」ということで本当に苦しんでいたんだけど(長男次男ももちろん、安定のわけのわからなさ、衰えない)、今日、「子どものわけのわからなさを面白がる」という話を聞いて、プスーッて圧が抜けた。
 「2階から放尿するなどやりたい放題の4歳息子」の相談に対して、「尿ならまだしも、野グソをする子に遭遇したこともある」っていう返しで、何もかもパワーワードすぎて、腹筋ちぎれるかと思ったほんと。
 何がって、さらっと「野グソ」って言ってるのがすっごい美人なマダムなのに、そんな美人がそんなこと言う???っていう衝撃。
 そのせいで、「あ~、子どもって、本来そういうわけのわからない生き物なんだよな…」ってすごい腑に落ちてしまった。
 
 「わけのわからなさを、『いいね、面白いね~』って、面白がっていると、そうやって育った子は、大人になってから価値観や言動の違う人に会っても『面白いな~』って思えるようになる。そうすると、何より本人が楽だし、周りからも愛される」って聞いて、あー、そうか、そうだな、本当にそうだな…って思った。
 私は、わが子たちの強烈さを、もっと面白いものとしてとらえよう。
 そういえば、人に話すとみんなゲラゲラ笑うんだけど、当の私は「笑い事じゃないんだよォ!!」って感じだったの。いいや、もう、笑ってこ!!!ネタには事欠かないんだ。
 あと、汚いワードを言ってもギャップで衆目を集められるよう、美人道にも勤しもうと思いました。